グリシャの人生は、「エルディア復権」という大義と「家族への愛」の間で揺れ動き、そのために複数の勢力や個人を裏切るという、非常に複雑なものでした。
エルディア復権派(同志)に対する裏切り
マーレ潜入中
裏切り内容:息子ジークにエルディア復権派の計画を託した。
幼い息子に、マーレ軍のスパイ活動と、エルディア人の解放という過大な使命を一方的に押し付けた。
視点・解釈:親としての愛情への裏切り。
息子をマーレの支配から守るのではなく、政治的・民族的な使命のための道具として扱った。
意図・目的:息子を通してエルディア復権の悲願を達成すること。
結果:ジークが重圧に耐えかね、両親(グリシャたち)を密告するという最悪の結果を招いた。
密告後
裏切り内容:エルディア復権派の同志たちを見捨てた。
ジークの密告により仲間たちが「楽園」送り(巨人化)にされる際、自らの命と妻の安全を優先し、仲間たちを救う行動をとらなかった。
視点・解釈:同志としての忠誠心への裏切り。
共に夢を追った仲間を見殺しにし、自らの生存を優先した。
意図・目的:自身の命と、王家の血を引く妻ダイナの命を守ること。
結果:ダイナは巨人にされ、仲間たちは楽園で彷徨うこととなり、グリシャ自身も島へ送り込まれた。
壁内人類(フリッツ王家)に対する裏切り
壁内潜入後
裏切り内容:壁内人類の平和体制を破壊した。
壁内に入った後、真の王家(レイス家)から始祖の巨人の力を奪うため、レイス家を襲撃し、フリーダ・レイスら一家を皆殺しにした。
視点・解釈:壁内人類の平和と安全への裏切り。
フリッツ王の「不戦の契り」による平和を破り、壁内の指導者(王家)を武力で排除した。
意図・目的:始祖の巨人を奪い、マーレに対抗できる力を手に入れること。
結果:壁内人類はマーレからの攻撃に備える力を得たが、真の王家の血筋が途絶え、壁内はクーデターの混乱に陥った。
始祖の巨人継承
裏切り内容:始祖の巨人の力を息子エレンに継承させた。
幼いエレンに巨人化薬を注射し、始祖の巨人を喰わせるという、過酷な運命を一方的に負わせた。
視点・解釈:親としての愛情と責任への裏切り。
エレンを平和な世界で育てたいという願いを捨て、彼を戦いと復讐の道具として利用した。
意図・目的:エレンに始祖の巨人を託し、エルディア復権という使命を果たさせること。
結果:エレンの人生を決定づけ、後の「地鳴らし」発動の根源となった。
マーレ国家に対する裏切り
医師時代
裏切り内容:マーレで医師として働きながら、裏でエルディア復権派を結成した。
マーレの市民を救う立場を利用し、裏でマーレの体制を転覆させるための反体制組織を立ち上げた。
視点・解釈:マーレ市民と医師としての誓いへの裏切り。
医療という人道的な立場を隠れ蓑にし、国家への反逆を企てた。
意図・目的:マーレの支配を終わらせ、エルディア人を解放すること。
結果:計画はジークの密告により失敗に終わった。
まとめ
グリシャの裏切りは、「エルディア民族解放」という単一の大義に起因しており、その大義のためなら、家族、同志、そして壁内人類の平和さえも犠牲にできるという、冷酷な決断の連続でした。

